くせ毛にコンプレックスを感じてなんとか直毛に治したい!というお悩みをもっていらっしゃる方は非常に多いと思います。
日本人の多くは、直毛といわれていますが、髪質がくせ毛になっていてストレートパーマなどで対処されている方も少なくありません!
なぜ、くせ毛と直毛の方に分かれてしまうのでしょうか?
先天的な原因でくせ毛になってしまう方が多いのですが、後天的な原因によってもくせ毛になってしまう方も多くいらっしゃいますから、今回はくせ毛の原因についてご紹介したいと思います。
また、くせ毛を改善して治す方法についても詳しくお伝えいたしますので参考にしてみて下さい!
目次
くせ毛とは?
くせ毛は皮膚から外部に伸びている部分、「毛幹」と呼ばれているいわゆる髪の毛そのものに問題があると思っていらっしゃる方が多いのですが、実は皮膚の内部に埋まっている部分の「毛根」に原因があってくせ毛になるのをご存知でしたでしょうか?
髪の毛が抜けた時、その根元に白くて小さな丸い粒のようなものが付いていると思いますが、その白い部分が毛根であり、抜けるまでは皮膚の内部に存在しています。
この毛根からどのように髪の毛が生えているのかを確認することによって、くせ毛かどうかが判断できるのです。
毛根からまっすぐに髪の毛が生えている状態の直毛は日本人に最も多い髪質で、くせ毛の場合は毛根から少しカーブを描きながら生えていることが多いのです。
髪の毛の断面を確認すると、くせ毛なのか?直毛なのか?の違いが一目瞭然で、毛根部分の形が楕円形に近いものがくせ毛で、正円に近いものが直毛になり、毛根の形で見分けがついてしまうのです。
くせ毛の状態と原因
髪の毛は、中心にある「メデュラ」という毛髄質と、メデュラの周囲を取り囲んでいる「コルテックス」と呼ばれる毛皮質、そしてその外側をさらに覆っている「キューティクル」と呼ばれる毛表皮の3つの層で成り立っています。
特にこの中の「コルテックス」という層は、髪の毛の内部の85~90%を占めているので、コルテックスの状態によって髪の毛の質も大きく左右されます。
コルテックスの中には繊維状のタンパク質が詰まっていますが、柔らかいタイプと硬いタイプの2種類で成り立っていて、これらが縦にズラリと並んだ状態になっています。
この繊維状のタンパク質の繋がり方が均等になっていれば直毛となり、大きさがまちまちで偏った状態で繋がっているとくせ毛となるのです。
くせ毛になる原因の多くは、遺伝という先天的な原因に由来するもので、両親のどちらか片方がくせ毛である場合、およそ70%程度の割合でくせ毛が子供に遺伝してしまうと言われています。
一方で、たとえ生まれつき直毛だったとしても、子供から大人へと成長する段階で髪質に変化が起こってくせ毛になることもあるばかりか、生活習慣の乱れが影響して、大人になってからくせ毛になるという場合もあります。
先天的な原因
くせ毛になる原因の中で最も多いのが遺伝で、毛根の形や髪の毛の内部のタンパク質の割合など、細かな部分まで受け継がれている場合が多いです。
両親のどちらかがくせ毛なら、その子供もくせ毛になる確率は約70%と言われているほど、体質や人種といった遺伝的なものが強く影響してくるのです。
後天的な原因
加齢によるホルモンバランスの乱れで皮脂が増えることで毛穴が詰まったり、睡眠不足や偏った食生活、ストレスなどによって頭皮が健康的に保たれないことで毛穴が詰まり、それが原因でくせ毛になってしまう場合も多いです。
他にも、シャンプー後のすすぎを十分に行わないことでシャンプー剤や皮脂が残ってしまったり、洗髪後しっかりとドライヤーで髪を乾かさずに放置していたり、喫煙の習慣があったり、ダイエットなどで栄養が不足しているといった、日常生活の習慣となっているものが、くせ毛の原因になっていることもあるのです。
これらの生活習慣を改善することで、くせ毛が軽減することも少なからずありますから、思い当たる習慣があった場合には、すぐに直すようにすることをお勧めします。
また、くせ毛になる原因には毛根の形によるものが多く、直毛の人は毛根の形もまっすぐな一方、くせ毛の人は毛根の形も歪んでしまっていますから、歪んだ毛根から髪の毛が生えますと、歪んだ状態でそのまま伸びていってしまいます。
毛根そのものをまっすぐにするということはほぼ不可能なので、そこから伸びている髪の毛の歪みをまっすぐな状態に保つ対処法が必要になります。
これに加えて、毛穴の形もくせ毛の原因となっていて、形が歪んでいると髪の毛もそのまま曲がった状態で生えてしまうため、髪の内部でもタンパク質が不均等となることでくせ毛となってしまいます。
くせ毛の特徴
くせ毛は、直毛と比べて髪の毛が傷みやすかったり、乾燥しやすいという特徴があります。
毛根や毛穴から歪んだ状態で生えてくることで、髪の毛の内部にあるコルテックスの繊維状タンパク質が不均等な状態となり、髪の毛の表面を覆っているキューティクルも不規則な作りとなって、剥がれやすい状態となるのです。
キューティクルは髪の毛の一番外側である表面を覆っていて、外部の刺激から髪の毛の中を守る役割があり、根本から毛先に向かって魚のウロコのように重なり合った状態になっています。
非常に薄い細胞が、6~8枚ほど密着することで層になっていて、その層が波のように規則的に並んでいると健康な髪の毛である証拠となりますが、傷んだ髪の毛はその層が乱れています。
くせ毛はこのウロコ状の並び方が不規則になって剥がれやすくなっているので、健康な髪の毛よりも外部からの刺激に弱く、傷みやすくなるのです。
また、くせ毛は髪の毛同士の間隔が直毛に比べて空いているので、その分空気が入り込みやすいことから、髪の毛の水分量が少なく、全体的に乾燥しやすいという特徴もあります。
くせ毛の種類
くせ毛には、大きくわけて次の4つの種類があります。
波状毛(はじょうもう)
前髪などの生え際にある毛がうねりやすい特徴があり、日本人に最も多いタイプのくせ毛です。
また、人によっては先天的にうねりが強い場合や、雨などの湿気がきっかけでうねりが強く出たり、広がってしまう場合もあります。
縮毛(しゅくもう)
名前の通り、髪の毛が縮れていて、その内側は波状毛のようにうねっていたり、豆のような毛状になっていることが多いのが縮毛です。
また、毛根の部分からすでに捻れていることが多いのも、縮毛の特徴です。
捻転毛(ねんてんもう)
不規則に髪の毛が強く捻れることで、縄のようになってしまうくせ毛を言います。
擦れやすく捻れやすい特徴があり、ブラッシングなどでも絡んで切れやすいため、パサつく原因にもなっています。
連球毛or連珠毛(れんきゅうもう・れんじゅもう)
連球毛は、髪の毛の表面がボコボコとした手触りをしていて、細い髪の毛や太い髪の毛が混在し、髪の毛の太さが均一ではないという特徴があります。
日本人よりも、アフリカ系の外国人に多い髪質です。
くせ毛を改善し治す方法
くせ毛の根本的な原因は、髪そのものではなく毛穴の歪みによるものですが、毛穴自体の歪みを直すことはできないため、髪の毛についたくせをまっすぐにする縮毛矯正や、ストレートパーマといった方法でくせ毛を改善して治すことはできるのです。
縮毛矯正とは、髪の毛に矯正用の薬剤を塗った後に専用のアイロンを当て、その専用アイロンの熱で髪の毛をまっすぐにしてくせ毛を改善します。
薬剤や熱といった外的刺激による髪の毛への負担は大きい反面、矯正の効果は高く長持ちすることや、サラサラで指通りの良い髪になります。
くせ毛が強い人が行う方法としては、縮毛矯正は即効性もあるためお勧めですが、何度も繰り返すことで髪の毛の傷みも蓄積し、その分ヘアスタイリングが難しくなってしまうということもあります。
また、髪質との相性の問題もあるので、行う前に美容師さんときちんと相談することをお勧めします。
ストレートパーマは、ウェーブをつけるパーマの薬剤と同じものを使って、くせ毛をまっすぐに伸ばすという方法になりますが、一時的にまっすぐな髪の毛にはなるものの、あまり効果は長続きせず、およそ2~3ヶ月ほどでくせ毛が戻ってしまうというデメリットがあります。
寝ている際に行うくせ毛対策
寝ている時に枕が髪の毛との摩擦を起こすことで、寝グセなどのくせ毛を引き起こすことに繋がっているということをご存知でしたでしょうか?
枕と接触している髪の毛が擦れる時に生まれる摩擦が、寝グセなどのくせ毛の元となってしまうので、その枕をビニール袋で包むことで摩擦を起こりにくくすることが可能になるのです。
やり方はとても簡単で、普段使っている枕をビニール袋で包めば、後はいつものように寝るだけです。
ビニール袋でツルツルとした表面になった枕は、就寝中の寝返りなどの摩擦による髪の毛へのダメージが軽減するため、いつもと同じような寝方をしていても寝グセなどが付きにくくなります。
すぐに実践できる手軽な方法ですが、枕に対策をしていても、肝心の髪の毛が濡れているとダメージを受けやすいので、髪の毛をきちんと乾かしてから寝るようにすることが大切です。
しっかりと乾かさずに寝てしまうと、ビニール袋で包んだ枕を使っていても摩擦のダメージを受けてしまうので気をつけるようにして下さい。
くせ毛のヘアケア方法
くせ毛でも、くせが緩やかで綺麗な髪であれば、スタイリングの手間も省けますし、全体的にまとまりも出るため、毎日使うシャンプーの選び方や洗髪方法、ドライケアなどを正しく行うことが、そのような髪に近づくためのポイントになります。
シャンプーの選び方
くせ毛の方にお勧めなのが、弱酸性やスカルプ系統のシャンプーで、特にくせ毛専用のものを選ぶと、効果をより実感できます。
注意点としては、香りが強いタイプやアルカリ性のシャンプーは避けるということで、これらは安価な商品であればあるほど髪へのダメージが大きくなる原因になり、その結果くせ毛を悪化させてしまうことがあるので気をつけるようにして下さい。
髪の毛の洗い方
髪が濡れるとうねりが大きくなるという方は、髪の毛のくせが強いので、毛穴の詰まりを取り除くことを優先して、頭皮の環境を健やかなものに改善するようにして下さい。
髪の毛の洗い方のポイントは、頭皮を指の腹でマッサージするように優しく洗うこと、そしてあまり泡だて過ぎないことです。
毛穴に詰まった汚れなどが、新しく生え変わる髪の毛のくせや埋没の原因となるので、しっかりと洗い流すことが大切になります。
トリートメント方法
適度なトリートメントは、髪の毛の潤いを保持するので、くせ毛対策として有効です。
髪の毛の根本から10cmほど下の部分から毛先にかけて、じっくりとなじませることがポイントになります。
タオルドライ
ドライヤーの熱は髪を傷める原因になるので、ドライヤーを当てる時間を短縮するためには、タオルドライで髪の毛の水分を拭き取り、半乾きの状態にすることが大切です。
ドライヤー
くせ毛は、一箇所に熱を集中して当て続けると、くせが強くなる傾向があるので、下から上の方向に向かってドライヤーの温風を当てるようにして、全体を満遍なく乾かすように意識することがポイントになります。
ブラッシング
ブラシで簡単に梳かした後は、手ぐしでドライヤーの冷風を使って乾かすと、水素結合によって髪がまとまりやすくなり、くせが弱くなるのでお勧めです。
くせ毛を治す具体的な方法やお勧めのシャンプーなどをこちらでご紹介していますので、参考にしてみて下さい!
くせ毛のブラッシング方法
ブラッシングを正しい方法で行うと血行を促して健康な頭皮をキープする効果や頭皮の汚れを取り除いて綺麗にする効果が得られ、艶のある美しい髪にするためにブラッシングは重要なものなのです。
しかし、濡れた髪のままブラッシングしたり、下から上に向かってブラッシングをするなどの、間違ったブラッシング方法ではこのような良い効果は得られなくなります。
何故かと言うと、髪の表面にはキューティクルというウロコ状の層があり、外部の刺激から髪の内部を守る役割がありますが、このウロコ状の層というのは、乾いている時には閉じていて、濡れている時には開いた状態になっており、外からの刺激に対して無防備な状態になっています。
濡れた髪のままブラッシングをするということは、その無防備な状態の髪の毛に外的刺激を与えることになるため、キューティクルを傷めてくせ毛を悪化させてしまうことに繋がるのです。
これはブラシだけでなく、タオルドライの時に擦ることでも同じようにキューティクルに悪影響を及ぼすため、タオルドライの際も擦らず優しくタオルを当てて水分を拭うようにして下さい。
また、下から上に向かってブラッシングすることも、キューティクルを傷める原因になり、キューティクルのウロコ状の層は下に向かってついているため、下から上に向かってブラッシングをすると、このウロコ状の層の方向に逆らうことになり、その結果キューティクルを傷めることになるのです。
これらの間違ったブラッシング方法を行なっている場合はすぐに直すようにして、正しい方法でブラッシングすることをお勧めします。
くせ毛を抑えるには、頭頂部から梳かすのではなく、まず毛先から梳かし始めることが大切で、毛先・毛の中間・頭頂部といった方向で少しずつ丁寧にブラッシングすると、途中の絡まりもスムーズにほぐせて、切れ毛の発生も防ぐことができます。
一方で、ドライヤーをかけながらのブラッシングの際は、頭頂部から下に向けてドライヤーの風がまっすぐに当たるように意識しながら行うと、くせ毛を軽減することが期待できます。
日頃のちょっとした部分を工夫するだけで、くせ毛の改善に繋がりますので、ぜひ実践してみて下さい。
まとめ
くせ毛は、遺伝によること多いとされていますが遺伝以外にも生活習慣などの影響でくせ毛になってしまう方も多くいらっしゃいます!
ストレートパーマや縮毛矯正などのお金をかけて美容院などで治す方法もありますが、正しい方法で自分でくせ毛を改善することも充分可能であることがおわかり頂けたのではないでしょうか?
くせ毛を改善して治す方法についてはシャンプー選びや髪の洗い方やドライヤーのかけかたなどを工夫することが大切で、ブラッシングも重要なポイントになってきます。
くせ毛についてあまり悩まずに正しいヘアケアを心がけて実践してみて下さい!