痔と聞くとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
一般的に「痛い」「血が出る」など不快な症状が挙げられます。
近年では、デリケートな症状であるために病院を受診できずに悩んでいる若い女性も増加傾向にあります。
おしりの不快な症状を生んでいるいぼ痔について、その原因と治し方を見ていきましょう。
目次
いぼ痔の症状と原因は?
いぼ痔とは、直腸や肛門付近にできるいぼのような静脈瘤のことです。
肛門の外側にできる「外痔核(がいじかく)」と、肛門内部にできる「内痔核(ないじかく)」に分けられるのですが、「内痔核」は直腸粘膜側の組織に知覚神経が通っていないので、出血の有無にかかわらず特に痛みを感じないのです。
しかし皮膚の部分には知覚神経が多く通っているので、肛門の外側にできるいぼ痔(外痔核)では、出血はあまり見られないものの痛みを感じることがほとんどです。
どちらの症状も、主に排便時のいきみや便秘などによって、肛門部に負荷がかかることで直腸肛門部の血液循環がわるくなり、静脈叢(じょうみゃくそう/毛細血管の集まり)が鬱血して、腫れあがることで現れます。
また、妊娠中の女性はお腹が大きくなるために下腹部にどうしても負荷がかかり、さらに排便の際にも妊娠以前よりも肛門周辺に圧力がかかっていぼ痔が発生しやすくなります。
その他の原因として、近年特に増えているのは、生活スタイルや仕事環境などが原因となるいぼ痔です。
一日中座りっぱなしでデスクワークを続けていると、どうしても下半身、特に体重を支えているおしりの血行が悪くなり、心臓へ押し戻そうとする力も弱くなってしまい、結果的に鬱血ができてしまうのです。
いぼ痔の一般的な治し方は?
外痔核の場合
即効性の高い座薬を処方してもらうことがほとんどですが、そこまで症状がひどくない場合には塗り薬で治療することもあります。
最近では座薬としても利用可能な塗り薬が処方されることもあり、自分の症状に合わせて使い分けることができます。
また、あまりに痛みがひどいときには痛み止め、化膿しているときには化膿止めの内服薬が処方されます。
内痔核の場合
初期段階の症状であれば、外痔核同様に座薬などで症状が改善する場合があります。
しかし内痔核は先ほども少し触れたように、痛みを感じないことがほとんどで、症状を自覚した時には悪化していることが多く、手術を必要とするケースが多々あります。
切除か投薬治療かの判断をしてもらうためにも、早めの肛門科の受診をお勧めします。
痔を自力で治したい!
おしりの症状で病院を受診するのはやっぱり恥ずかしい・・・
そんな方には、生活習慣を改善することで、痔を自力で治すことをおススメいたします。
①食物繊維をたくさんとる
食物繊維を摂取することで、便秘の解消が期待できます。
便秘で便がカチカチになってしまうと、どうしてもいきむ必要が出てきますし、排便の際に肛門内部を傷つけてしまいます。
食物繊維をたくさんとって、腸内環境を整えましょう。
②温める
肛門付近を温めることによって、血流をよくして鬱血の改善をします。
カイロや湯たんぽなどを活用したり、お風呂へゆっくりと浸かったりしましょう。
特に湯船でリラックスすると血流がよくなりますので、痔の症状が現れたときはシャワーだけで済ませずにきちんと浴槽に入って温めると治るのが早くなります。
ただし、化膿しているときは温めるのは逆効果になりますから注意して下さい。
③刺激物の摂取を控える
スパイスなどの香辛料は便に影響を与えます。
粘膜を傷つけることもあるので、痔の症状が出ているときには控えることをお勧めします。
④アルコール・煙草を控える
アルコールも煙草も血の巡りに影響し、鬱血しやすくなります。
煙草は普段から控えたほうがよいのですが、特に症状があらわれているときにはさらなる悪化を招くので特に気を付けて控えたほうがベターです。
⑤肛門付近を刺激しない
痔になっている、あるいは痔になりかけているときに肛門付近に負担をかけるのはよくありません。
座り仕事の多い人には肛門の中心を刺激しないドーナツ型の円座クッションを使用してみるのも一つの治療方法になります。
⑥運動をする
運動といっても球技などの激しい運動ではなく、散歩などの軽い運動で十分に効果があります。
長時間同じ姿勢でいるとどうしても血液が滞ってしまい、鬱血しやすくなってしまうので、適度に体を動かすことによって血液の循環を良くしていきましょう。
また、散歩などで体を動かすことで腸が動き、便通もよくなるので一石二鳥です。
仕事で座りっぱなしの時間が長いときには、定期的にトイレなど席を立って動いたり、軽いストレッチをしたりするのも効果的です。
⑦ウォシュレットを活用する
炎症を起こしているということは、そこに細菌が多く集まっているということです。
ウォシュレットで綺麗に洗い流すことで、化膿や症状の悪化を防ぐことができます。
ウォシュレットが苦手な人や、会社やマンションのトイレにウォシュレットがついていないときには、赤ちゃん用の水に流せるおしりふきがおすすめです。
まとめ
いぼ痔は原因をしっかりと知って治していくことが重要で、毎日の生活の中で原因となった行動や習慣を見直し、改めることがポイントなんです。
少しずつでも改善していって、早く完治させるように心がけましょう!
ただし、少しでも出血がみられる場合や、痛みがひどい場合、膿のような白っぽいものが出てき始めたらすぐに肛門科を受診するようにして下さい。
恥ずかしいという気持ちはあるとは思いますが、早期の発見が薬での治療を可能にし、手術せずにすむ唯一の方法です。
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