「いつもありがとう」と感謝の気持ちをお母さんに直接伝えることが出来る母の日には、カーネーションを渡すのが定番となっています。
少し前までは母の日に手渡すカーネーションといえば赤とほぼ決まっていましたが、最近ではさまざまな色のカーネーションが存在していて、母の日に渡すのは赤いカーネーションとは限らなくなってきているのをご存知でしたでしょうか?
カーネーションには赤だけではなく、白やピンク、黄色や紫といった色もあるので、お母さんの好きな色を選んだり、自分がお母さんに似合う色を選ぶのも楽しいものです。
しかし、さまざまな色がある中で、選ぶことに慎重になって欲しい色もあるため、それはどんな色なのか、そして母の日にカーネーションを贈る由来についてなどをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
母の日にカーネーションを贈る由来
そもそもなぜ母の日に贈る花として、カーネーションが選ばれるようになったのでしょうか?
母の日が世界で最初に制定されたのはアメリカで、正式に施行されたのは1914年であり、今から100年以上前に既に母の日は存在していたのです。
ウエストバージニア州に住んでいたアンナ・ジャーヴィスという女性が、母親であるアン・ジャーヴィスが生前に行なっていた、南北戦争で負傷した兵士への献身的な医療ケアや、平和活動・子供たちへの教育支援といった幅広い活動で多大な貢献をしたことなどを敬う気持ちを形にしたいと、「母親のための祝日」を設ける運動を始めたことがきっかけでした。
そしてアン・ジャーヴィスが亡くなった2年後に、娘のアンナが亡き母を追悼するために、かつて母が好きだった白いカーネーションを祭壇に飾り、参加者にも配ったことが母の日の起源とされています。
敬愛する母を追悼するために、母の好きだった花を娘が贈ったことが母の日の始まりとなったのですね。
カーネーションの色別の花言葉の意味
ピンクのカーネーションの意味
ピンクのカーネーションに込められた花言葉とは、一体どんなものがあるのでしょうか?
ピンクは女性らしさを表す色として一番に連想されることの多い色であり、優しさや愛らしさといったイメージも連想され、全体的に明るい雰囲気を持っています。
そんな印象のあるピンクのカーネーションの花言葉は、「温かい心」「気品」「感謝」「美しい仕草」といった、色から連想されるイメージと同様の雰囲気を持った言葉が多いです。
さらに西洋での花言葉には、「あなたを決して忘れません」や「母の愛」「女性の愛」といったものがあり、やはり感謝や愛に溢れた言葉の意味を持つ色であるため、ピンクのカーネーションは母の日のプレゼントとして最適と言えます。
赤のカーネーションの意味
昔から母の日に渡すプレゼントとして定番中の定番と言えるのが、赤いカーネーションであり、「母の日=赤いカーネーション」といったイメージも強く定着しています。
そんな母の日のプレゼントとして代表的な赤いカーネーションには、どんな花言葉があるのでしょうか?
赤のカーネーションに込められている花言葉には、「母の愛」や「母への愛」、「真実の愛」や「純粋な愛」といった、愛にまつわる言葉がほとんどです。
そして西洋での花言葉には、「あなたに会いたくてたまらない」や「敬愛」、「深い愛」「感嘆」といった、色として赤が持つ情熱的なイメージを連想させる言葉が多いです。
愛に溢れ、そして母の日に手渡す定番の赤のカーネーションは、間違いなく母の日の最適なプレゼントと言えます。
濃い赤のカーネーションの意味
赤のカーネーションは、母の日の定番のプレゼントですが、では同じ赤でもその色味が濃くて深い、濃い赤のカーネーションにはどんな花言葉があるのでしょうか?
実は同じ赤でも、濃い赤のカーネーションとなると、その花言葉は大きく変わってきます。
愛や感謝といった花言葉を持つ赤のカーネーションに対し、色味が深くなる濃い赤のカーネーションの花言葉は何と、「私の心に哀しみを」「欲望」という意味を持っているのです。
濃い赤のカーネーションというのは、少し暗めで見ようによってはドス黒い色合いであることが多いので、その暗い色からこのようなマイナスイメージの言葉を連想しやすいのかもしれません。
知らないと大変なことになりそうですし、母の日のプレゼントとして選ぶには避けておくことをおすすめします。
白のカーネーションの意味
アンナ・ジャーヴィスが亡き母のために贈った、母が好きだったという白のカーネーションは、まさに母の日のシンボルといえる花ですが、現在ではちょっと注意する必要のある色です。
白というのは、ウエディングドレスなどのように純潔さや純粋さを表す清廉潔白なイメージを持っている色であり、実際に白のカーネーションの花言葉にも「尊敬」といった意味があります。
しかし同時に「私の愛情は生きている」という意味もあるので、白のカーネーションを贈ることが出来るのは、母親が亡くなっている場合に限られるのです。
白のカーネーションは母の日に渡す最初の花ではあったものの、カーネーションに限らず、白い花は死者への手向けとしての意味合いのある場合が多いため、母親が健在であるのなら避けることをおすすめします。
黄色のカーネーションの意味
黄色という色は元気で快活なイメージであることが多く、ひまわりやたんぽぽなどの黄色い花も明るい気持ちにさせてくれるので、カーネーションも黄色を選ぼうと思ったことのある人はいるかと思います。
しかしそんなポジティブな色のイメージとは程遠い、贈り物として選ぶには注意しなければならない花言葉が、黄色のカーネーションには込められているのです。
黄色のカーネーションの花言葉は、何と「嫉妬」や「軽蔑」という驚きの意味があり、さらに西洋での花言葉でも「拒否」や「拒絶」、「あなたには失望しました」などといった、喧嘩別れなどのシチュエーションを連想させるものが多いです。
明るく元気な気持ちにさせてくれそうな、黄色のカーネーションには実はそんな意味があるため、母の日にプレゼントすることは絶対に避けることをおすすめします。
青のカーネーションの意味
以前は白のカーネーションに青いインクをつけたものを、青のカーネーションとして店頭などに並べていたものですが、現在は遺伝子組み換えによって出来上がった、通称「ムーンダスト」と呼ばれる青のカーネーションも存在するのをご存知でしたでしょうか?
バラなどでも、青は自然に出来ることが難しいとされている色ですが、ムーンダストは遺伝子を組み換えることで、着色ではなく自然に近い形で誕生した青のカーネーションです。
青のカーネーションの花言葉は「永遠の幸福」という意味があり、寒々しい色というイメージがありながらも、花言葉は幸せを願う意味合いが込められています。
青が好きなお母さんに贈ったり、人とは違う色のカーネーションを贈りたいと思っている人にはおすすめです。
紫のカーネーションの意味
昔から紫は高貴な色と位置付けられていますが、それはカーネーションでも同じで、紫のカーネーションには「気品」や「誇り」といった花言葉があります。
しかし一方で「気まぐれ」「移り気」といった意味もあり、西洋での花言葉でも「変わりやすい」とか「気まぐれなこと」という意味も持っています。
また、赤やピンクなどと比べると、紫は落ち着いた色というイメージもあるため、紫のカーネーションは亡くなった母親のために贈るフラワーアレンジメントなどに使用されることも多いです。
ピンクの花と合わせると明るさの中にも落ち着きを感じさせる印象になりますし、白い花と合わせればお悔やみなどの印象になり、合わせる花の色によって大きくイメージが変化する紫のカーネーションは、多彩な顔を持つ花と言えます。
オレンジのカーネーションの意味
明るく元気いっぱいなイメージのあるオレンジですが、オレンジのカーネーションとなると、その花言葉の雰囲気は少し変化します。
なぜかと言うと、オレンジのカーネーションの花言葉には、「純粋な愛」や「熱烈な愛」、さらには「あなたを熱愛します」といった、激しい愛に溢れた意味が込められているからです。
赤のカーネーションと同じく、「愛」がメインの花言葉ではありますが、オレンジのカーネーションの場合の「愛」は、家族などに向けたものとは少し違い、どちらかと言うと恋人などへ向けられる種類の愛を示しているので、母の日に渡す花としては少々ふさわしくないかもしれません。
恋愛の意味合いのあるオレンジのカーネーションは、「お母さん業」を日々頑張っている奥さんにプレゼントする場合にはぴったりの花と言えます。
まとめ
母の日にカーネーションをプレゼントすると決めた時、出来ることなら贈り相手であるお母さんに喜んでもらいたいですよね。
確実に喜んでもらうためには、カーネーションの色にも気を配る必要があることが、今回おわかり頂けたかと思います。
定番の赤だけではなく、お母さんの好みの色のカーネーションを選ぼうと思う場合は、特に今一度、その色のカーネーションの花言葉や意味を思い出したり確認をしてから、手に入れるようにしてみて下さい。